2023 振り返り
kt3k
2023年の振り返り。
Deno Offsite
2023年は Deno Offsite でセントルシアとノルウェーに行った。また、10月には東京でも Offsite が開催されて、錦糸町で Offsite をした。
セントルシアはカリブ海の小さな島で、そこのリゾートホテル的なところに宿泊して Deno Offsite を開催した。ホテルの外がどうもあまり治安が良くないらしく、宿泊者はホテル外に自由に出ることが出来ず、セントルシアのローカルな町を散策したりすることが出来なかったところが少し残念だった。
Deno Offsite というのは Deno 社員が集まって Deno のトピックについて1週間程度話し合ったり、ハッカソンをしたりする会合で、セントルシアの回は npm 互換性などが主なトピックだった。
ノルウェーオフサイトではラービク (Larvik) という小さな町のスパホテルのようなところに宿泊して、Deno Offsite が開催された。ノルウェー回の一番の目玉トピックはレジストリどうする問題というものだった。Deno のメインのモジュールレジストリを独自レジストリ (deno.land/x/) から、npm に変えようみたいな案が延々議論されていた。自分はこの案は無理だと思っていたので、延々一人で反対し続けていたけど、最終的に自分以外の全員が npm as main registry に賛成していたようだった。
ただ、自分の頭の中のシミュレーションでは、この案はどうやってもうまく回らない (Deno の自動で transpile する仕様と相入れない) ので、この決定で Deno がぶっ壊れてしまうのではないか? という疑問を抱え続けていたのだけど、Offsite が終了した後の1週間後くらいのミーティングでやっぱり、npm as main registry は無理だねという結論に自然に辿り着いて、廃案されて、現行の jsr
レジストリ案に向かうことになった。
東京オフサイトでは、自分は主には Deno Deploy のサブホスティングの話をしていた。現在は Netlify や Supabase など一部のベンダーにだけ限定的に提供しているサブホスティングを一般開放して、誰でもサブホスターとして Deno Deploy を自分のサービスの一部として利用できるようにするというアイデア。アイデア自体は1年以上前からあって、一度ビジネス的な理由で廃案されたのだけど、それがまた浮上してきて、やっぱりやりましょうという話になっていた。
Deno Fest
東京 Offsite のために、Deno メンバーのほとんどが東京にくるという事で、それに便乗して Deno Fest というイベントを開催することになった。とらのあなラボさんの協力のもとかなりしっかりしたカンファレンスを開催することが出来た。より詳細な内容はDeno Fest を開催しましたに書いています。
チェス
2023年は自分にとってはチェスの年だった。チェスを始めた理由は、なんとなく、でしかないのだけど、大きい理由の一つとして、チェスと将棋の文化的な面での違いが面白いという点があったような気がする。
チェスはやたらと開幕直後の手順に名前が付いているところが面白い。例えば、初手でキングの前のポーンを2マス進めると King's Pawn Game という手順名になる。それに対して、黒が同じくキング前のポーンを2マス進めると Open Game という手筋になる。次に白が右のナイトを Nf3 と展開すると King's Knight Game という名前になる、といった具合で、序盤の手筋にいちいち名前が付いている (と言っても初手が端っこのポーンだったりすると、あまり研究されていないので一気に名前がなくなるけれど)。
わざと相手に駒を与えて、その代わりに空間的な優位性を得る手筋には 〇〇 Gambit (〇〇の罠) というような手順名が付いている。例えば e4 e5 f4 は King's Gambit (キングの罠)、d4 d5 c4 は Queen's Gambit (クイーンの罠) という名前が付いていて、18世紀から研究されている。ここから派生して、g4 g5 という全く論外の手筋から、f3 と Gambit する手順には Coca Cola Gambit (コカコーラの罠) という名前が付いていたりする。こういうジョーク手順に名前をつけて面白がる文化なんかは囲碁・将棋にはない面白がり方だなと思ったりした。
1月ぐらいから Chess.com でオンライン対戦を始めて、最初は持ち時間10分の Rapid chess をやっていたのだけれど、それだと1局の長さが長すぎるので、途中 (6月ぐらい) から持ち時間3分+1手2秒設定の Blitz chess に切り替えて対局数が一気に増えた。最終的に年間で1271戦609勝626敗36分という成績で、レーティングが Blitz で 500+ ぐらいのところになった。
Deno Offsite (10月) に、自分でチェス盤を持ち込んで、みんなでチェスをやったのだけれど、子供の時に大会に出るレベルでやっていたらしいアーノーさん以外は全部勝てた (10戦9勝ぐらい)。おもしろなと思ったのが「Chess やろう」っていうと大体みんな普通に打てるぐらいには知っているところがおもしろなと思った。日本だと「Chess やろう」と持ちかけても多分「ルール分からん」から始まることの方が多そう。Chess を知っていると国際交流的な場面で得かもしれないなと思ったりした。
クルマ
2023年は自分にとってはクルマの年でもあった。今年の初めまで、自分はクルマに一切興味が無かった。実際免許を取ろうと考えたことすら無くて、ずっと東京に住んでいる自分にとっては、クルマ = 合理性のないコストのかかる不要な移動手段、という認識だった。
今年の中頃に子供がトミカの車種の判別が出来るようになったのが面白くて「ハイエースどれ?」というとハイエースのトミカを持ってくる「クラウンどれ?」というとクラウンのトミカを取ってくるみたいな事が出来るようになった。それに付き合って、自分もいろんな車種を覚えているうちに、だんだん外に走っているクルマ全般が気になりだして、分からない車種が通ると調べるという事を繰り返すようになっていた。
いろんな車種を覚えているうちに、各メーカーのこの部分はどういう考え方で出来ているとか、いろんなことが気になりだして、調べる事が止まらなくなり、気づいたら運転免許を持っていないのに Japan Mobility Show に家族を連れて行くぐらいにクルマ好きになっていた。
最近は毎月いろんなクルマ雑誌を買ってきて読んだり、いろんな車種の全長・全幅・車高を比較したり、車のレビューをしている YouTube チャンネルをひたすら見たりしている。
今でも東京に住んでいるならクルマに合理性が無いという考え方はそこまで変わっていないものの、今は Mazda 車に乗りたいという気持ちがそれを遥かに上回っているので、来年は運転免許を取ろうと計画している。
子供
子供が1歳から2歳になった。1歳から2歳の変化はすごい大きくて、立って歩くようになったり、靴を履いて外を歩くようになったり、走るようになったり、自分で掴んでものを食べるようになったり、食器が使えるようになったり・・・「赤ちゃん」の要素から「子供」の要素がだいぶ増えてきたという印象だった。でも、まだ喋らない点がちょっと心配要素・・・
ハワイ
5月に家族でハワイに行った。
vscode-pixeledit
vscode-pixeledit という趣味プロを細々とやっていた。
VS Code エクステンションで、png 画像をドット絵的にエディットできるもの。PixelCraft という OSS のドット絵ツールをフォークして作っている。そこまで汎用のドット絵エディターは目指していなくて、png を直接見て、直接 png で保存できるので、その画像を直接参照している Web ゲームを作っているような時に、エディタ上で保存すると即ゲーム画面上に反映される、というような DX を目指して作っている (書き出し -> 保存 -> 反映 というステップを省ける)。ドット絵エディタを作る事自体が目的ではなくて、一旦 VS Code Custom Editor API に慣れておいて、今後いろんな種類の特殊なエディタを作るための足がかりにしようというようなモチベーションで続けている。
過去の振り返り